オートロックのメリットとデメリット

オートロックのメリットとデメリット

一戸建てよりもマンションの方が防犯に強い、と言われている理由の一つがオートロック。どういった点が便利で、またどういう時に不便さを感じるものなのでしょうか。考えられるメリットとデメリットを挙げてみます。

オートロックのメリット

オートロックのメリットとデメリット・勧誘の人などをインターフォン越しに断れる
・不審者が家の前をうろうろすることはない
・空き巣などに狙われにくい(ように感じる)

オートロックを重視するのは主に高齢者や女性でしょう。オートロックのメリットというのは、入居者にとってはかなり大きいです。それは勧誘などを断れるという即物的な点もそうですが、何と言っても「安心感」がかなり大きな割合を占めるのではないでしょうか。外の世界と何重にも「壁」がある、容易に自分のプライバシーに侵入されることはない、という精神的な満足感が大きいように思うのです。

オートロックのデメリット

オートロックのメリットとデメリット・共益費が高い
・大規模マンションならオートロックの意味があまりない
・1Fの郵便ポストなどに行くときもいちいち鍵を持っていく必要がある
・停電の時などに入れないor出られない可能性も
・暗証番号を覚えるのが面倒くさい
・オートロックを過信して防犯意識が低くなる

しかし防犯にいいといわれるオートロックですが、実際に考えてみると、オートロック一つでセキュリティが万全とは言い切れません。管理人が常駐しているならまだしも、大規模なマンションでは人の出入りが激しいために誰かの後ろについて入ることも可能です。また、オートロックでもマンションの裏側に回ればあっさり侵入できるケースも少なくありません。防犯の面でいうと、意外にも泥棒がオートロックのマンションを好むというケースもあるようです。(参照:http://www.ec-p.co.jp/eye.htm

そして、オートロックがついていることでわずらわしい面もあります。暗証番号のタイプならば番号が変わるたびに覚えるのも大変ですし、鍵で開けるタイプならば、ちょっと1階に郵便ポストを見に行くだけでも鍵を持ち歩かないといけません。
また、今年の2月に大雪が降ったとき、停電してオートロックが動かず、自宅のマンションに入れない……という状況を聞きました。そういった突発的なトラブルも起こる可能性があるということです。

デメリットを書き連ねてしまいましたが、とはいっても一人暮らしの女性にとってオートロックはやはり安心な存在。小規模な集合住宅で入居者一人ひとりが防犯意識をもち、オートロックがついていても玄関や窓の鍵をきちんと閉めるなどの対策を行なえば、防犯の効果は発揮されるでしょう。

オートロックが効果を発揮する住宅の形態とは

防犯に強いといえばオートロック付きのマンション。しかし必ずしもその通りとは限りません。前述のように、いくら高い共益費を払っていても防犯効果のないケースもあるのです。

ちなみにインターステーションでは、一人暮らしの女性専用の賃貸住宅「Figona(フィゴーナ)」を提案しています。これは、独身女性向けの一戸建てという、逆転の発想で生み出された家。4~6棟という小規模な戸数が一つの敷地に集まった形態で、門にはマンションのようにオートロックがついています。入居者が女性のみで、かつ人数も少ないのでオートロックが防犯として効果を発揮する環境といえます。興味のある方はぜひ意見や感想をお寄せください。

フィゴーナ新全体像1~2人向けの賃貸の一戸建て「リンクハウス」シリーズは、入居者に合わせた以下の3タイプがあります。
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手嶋照沙(てしまてれさ)執筆者  手嶋 照沙(てしま・てれさ)

インターステーション 一級建築士事務所。インテリアコーディネーター。
独身女性専用の一戸建て「Figona(フィゴーナ)」を企画。